DV-2022 抽選による永住権

2022年度の永住権抽選(DV-2022)の受付が東部時間2020年10月7日(水)正午12時にはじまり、2020年11月10日(火)正午に終了します。抽選による永住権とは、アメリカ合衆国を構成する人種の中で、移民比率の比較的低い国からの移民の数を増やそうとする目的で、年に一回国務省によって行われる移民多様化 のことです。2022年度には5.5万枠の抽選永住権が割り当てられています。申請は無料で、オンラインで申請を行ない、申請者はコンピューターにて無作為に選ばれます。一人一回だけの抽選ですが、本人の申請とともに配偶者と21歳未満のお子様も一緒に申請することができます。一人につき2回以上申請をすると、すべての申請が無効となります。

対象地域はアフリカ、アジア、ヨーロッパ、北米、南米とオセアニアなど6つの地域で、過去5年間に移民ビザ発給の少ない国で出生した人です。日本で出生した人も抽選の対象となりますが、アメリカへの移民数が過去5年間に5万人以上あった国の出生者は対象にはなりません。対象外となるのは次の国です。バングラディッシュ、ブラジル、カナダ、中国(本土と香港生まれ)、コロンビア、ドミニカ共和国、エルサルバドル、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、インド、 ジャマイカ、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、韓国、イギリス(北アイルランドを除く)とその領土、ベトナム。マカオと台湾出生者は対象国となります。

本人の出生地が対象外であっても、家族の出生国枠で申請できる場合があります。配偶者の出生地が対象国であれば、その配偶者の出生国で申請することも可能です。また、本人の出生国が両親の出生国でない、或は本人出生時にいずれの親も本人の出生国の合法的居住民でなかった場合、両親のいずれかが抽選対象国で出生していれば、その親の出生国の枠で申請することもできます。

抽選による永住権を申請するには、まず申請資格を満たさなければなりません。まず、申請者は高卒、或いは同等の教育を修了している者で小・中・高校での12年間の公認の教育課程を修了したことを証明できること、若しくは、少なくとも2年間の研修か実務経験を必要とする職業(米国労働省の定める基準に準ずる)に過去5年以内に2年以上従事していることが条件となります。米国労働省の職業基準に関してはO*NET オンライン・データベース(http://www.onetonline.org/)で確認できます。さらに、申請者は犯罪暦の有無やテロ国支援国家の出身であるかなど、米国移民法の要件を満たしているか審査されます。

申請方法は、オンラインのリンクdvlottery.state.govで、申請者の氏名、性別、生年月日、出生地、出生国、パスポート情報、デジタル写真、郵便住所、居住国、電話番号、イーメールアドレス、最終学歴、婚姻関係、配偶者情報、子供情報など基本的な個人情報を入力します。デジタルも写真も添付し、オンラインで申請します。申請書類の提出がおわると、名前と固有の確認番号が明記されている確認画面が表示されます。抽選状況については、2021年5月8日から2022年9月30日まで国務省のサイトで確認することができます。また、ビザ手続きのインストラクションや面接日時もEntrant Status Check上で通知されます。もし当選していれば、当選確認画面にいき、永住権申請方法についての指示に従い、申請費用支払いや必要書類など準備にとりかかります。当選すれば、自分の番号の順番が回ってくるのを待ち、オンラインでDS260申請書類を作成し、必要書類を揃えて米国大使館か領事館にビザ面接にいきます。審査官は、本人の学歴、職歴、犯罪歴などを審査して、永住権の資格を満たしているか判断します。

永住権の資格条件を満たさない応募者の数も考慮して、当選者は申請枠よりもかなり大目に選ばれますので、当選しても必ずしも申請を行なえるわけではありません。当選者は自分の当選番号の順番がまわってくるまでは永住権の申請書類を提出できません。2022年の9月末までに当選番号の順番が回ってこなければ永住権の申請はできません。また、2022年の9月末前に永住権発給枠が達成してしまったら、申請受付は終了します。従って、当選したらすぐにケース番号を確認し、順番が回ってきたら速やかに申請を行うことが大切です。もし順番がまわってくる前に永住権受付が終了した場合、翌年度の抽選に再度申し込むこともできます。ただし、抽選による永住権を取消す法案もでているため、今後も抽選永住権が続行するか、政府の発表を見守る必要があります。

© 2018-2021 Masae Y. Okura

大蔵昌枝

大蔵昌枝

テイラー・イングリッシュ・ドゥマ法律事務所、パートナー。ジョージア州弁護士。福岡県出身。東京外国語大学外国語学部中国語学科卒業。サウス・カロライナ大学ロースクール・ビジネススクール卒業、Juris Doctor(法学博士)/MBA学位授与。米国公認会計士試験合格。ジョージア州弁護士資格取得。渡米前は、日本にて製造業、証券業界、金融業界で勤務。アメリカで大学院在学中は、国際留学生オフィスにて留学生のビザや就労に関する指導を行う。その他にも、大手保険会社で医療保険監査、法律事務所で日系企業の独占禁止法訴訟文献のドキュメント・レビューに従事。卒業後、大手法律事務所にて、南東部へ進出する日系企業の移民法・雇用法相談の他にも 会社設立やその他ビジネス全般に及ぶ幅広い法律相談サービスを提供。また、各種セミナー・講義や執筆活動も積極的に行う。日本語、英語、中国語の3ヶ国語に精通。カナダ・オンタリオ州在住歴。著書に「アメリカの陪審制度と日本の裁判員制度、陪審制の発展と意義」、「研究者・留学生のためのアメリカビザ取得完全マニュアル」がある。

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